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【主張】ロシアを排除 五輪への背信行為許すな

 世界反ドーピング機関(WADA)がロシアの組織的ドーピング問題で主要大会から4年間、ロシア選手団を除外する処分を決めた。

 ロシア選手団は来年の東京五輪・パラリンピックに出場できず、潔白を証明した選手のみ、個人資格での出場が可能となる。この場合も国旗などの使用は認められない。

 WADAは「ロシアはスポーツの清廉さを汚した」と強く非難した。国際オリンピック委員会(IOC)も国際パラリンピック委員会(IPC)もWADAの決定を支持している。

 プーチン大統領は「五輪憲章違反だ」、メドベージェフ首相は「ロシアに対するヒステリーの継続」と反発し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議を申し立てることを示唆した。だが、CASで結論が変わることはあるまい。

 WADAが公表した62ページの調査報告書はモスクワ検査所のデータ改竄(かいざん)や隠蔽(いんぺい)工作を詳細に分析して暴き、145選手分の不正を指摘している。昨年12月には検査所への立ち入り検査を拒み、その間に隠蔽工作を図った。違反が疑われる分析結果が「数百件削除されていた」。ロシア側に、反論の余地は残されていない。

 ロシアが急ぐべきは不毛な提訴ではなく、4年後の処分解除に向けて国のトップに連なるスポーツ界の不正の構図を一掃し、改革を断行することである。

 その間、ロシアに対する厳しい目を、いささかも緩めることは許されない。一連の組織的ドーピング問題で、IOCの弱腰がロシアの改革を遅らせてきた反省を忘れてはならない。

 WADAの臨時理事会と同じ9日、国連では東京五輪組織委員会の森喜朗会長が演説し、「スポーツの力で世界と未来を変える機会となることを期待」して来年の五輪・パラリンピック期間中の休戦を求める決議案が採択された。

 五輪休戦決議は1994年のリレハンメル大会から続けられている。だが、2014年2月、ソチ五輪閉会直後には開催国のロシアがクリミア半島に侵攻した。08年8月の北京五輪では、開会と前後するようにグルジア(現ジョージア)に侵攻した。

 ロシアは五輪とスポーツの理想に背を向け続けてきた。そのありように変化がなければ、五輪への復帰は遠いと自覚すべきだ。

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