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【思ふことあり】街の優しさでも競い合いたい スポーツジャーナリスト・増田明美

 女子走り幅跳び(義足) 5メートル37で優勝した中西麻耶=ドバイ(共同)
 女子走り幅跳び(義足) 5メートル37で優勝した中西麻耶=ドバイ(共同)

 11月7日から15日まで世界パラ陸上がアラブ首長国連邦のドバイで開催され、私は後半5日間を応援に。日本選手は金3、銀3、銅7と健闘。なかでも女子走り幅跳び(義足T64)の中西麻耶さんの金メダルは素晴らしかった。5回目を終えた時点で4位、最終6回目の跳躍で大逆転-。

 中西さんに勝因を尋ねると、「荒川コーチの存在が大きかった。大きな舞台でも動揺することなく、終始、今日はイケる!と声をかけてもらっていました」と、美しい顔の口元が緩んだ。コーチの荒川大輔さんは走り幅跳びで8メートルを超える記録を持ち、世界陸上にも2度出場した元トップ選手。

 また、障害の重いクラス(義足T63)の前川楓さんを指導するのは井村久美子さん(旧姓・池田)。女子走り幅跳びの現日本記録保持者だ。前川さんも4位に入り、東京パラリンピックの出場権を手にした。

 パラリンピックを目指す選手たちをオリンピックや世界選手権の日本代表が指導する。その成果が表れ始めている。オリ・パラ一体の“JAPAN”としての強化がうれしい。

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 今回、世界パラ陸上が初めて地上波のテレビ(NHK)で生中継された。ニュースでも取り上げられ、普段はスポーツ中継を見ないという友人からも「毎日、感動している」とメールが届いた。それは私がパラ陸上を初めてみたときの感動と同じで、例えば視覚障害者の走り幅跳び。コーラーと呼ばれるガイド役が踏み切り板のところで手をたたきながら声をかけ、その音だけを頼りに選手は助走し、ジャンプする。普段からお互いの深い信頼がないと、怖くてできないパフォーマンスだと思うと涙がこぼれてしまう。

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