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【記者発】映像の力、見失わないで 大阪文化部・渡部圭介

 字幕やテロップは、耳が不自由な人にとっては情報や番組の雰囲気が分かる助けになる。ただ、最近は報道番組ですら内容を盛り上げるためだけの演出的な使い方や、目を引かせたいだけと思わせる文字もある。それでも文字を追ってしまう私のような視聴者は、表情の変化や声のトーンなど、映像だから伝えられる人間の喜怒哀楽を見過ごしてしまっていた気がする。これこそが映像の力なのに。

 放送局のディレクターには率直に「このまま放送してもいいのでは」と伝えた。「編集したスタッフの腕がいいんです」と謙遜していたが、その表情からは、力のある映像は演出に頼らずとも人々の心に響くと信じる放送メディア人の「本懐」が読み取れた。メディアの仲間としてうれしくなった。

 一方で、放送業界はやらせや行き過ぎた演出が後を絶たないのも現実だ。映像が持つ本来の力を見失った人たちがいることは、なにか寂しい。

【プロフィル】渡部圭介

 平成13年入社。水戸、福島、京都の各総支局を経て大阪社会部で行政や警察を担当。29年に文化部に移り、今年9月から放送局の取材を担当。

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