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【北京春秋】風向きに敏感な中国人

 政府方針について記者会見で説明する中国外務省の耿爽副報道局長=北京(共同)
 政府方針について記者会見で説明する中国外務省の耿爽副報道局長=北京(共同)

 ちょっとしたトラブルも慣れない異国では不安に感じるものだ。日本に一時帰国した際は、街中で困った様子の中国人旅行客を見かけたら積極的に声をかけるようにしている。単純な道案内が多いが、電車の切符を間違えて買った中年女性のグループのために払い戻して買い直したことも。私自身、中国で親切な中国人に何度か助けられており、恩返ししたい思いもある。

 日中世論調査で、日本の印象を「良い」と答えた中国人の割合は45・9%と2005年の調査開始以降で最高となった一方、中国の印象を「良くない」と答えた日本人は前年比微減の84・7%と高止まりした。

 対照的な結果となった原因について、日中の調査団体は、多くの中国人が「実際に日本を訪問して理解を深めている」のに対して、日本人はメディアの“歪曲(わいきょく)された中国報道”に依存していると分析する。

 私の見方は違う。日本に好意的な中国人は以前からある程度存在していた。政治的要因により近年、そうした声を抑え付ける「同調圧力」が弱まってきたにすぎない。政権の動向や官製メディアの報道ぶりによって変化する「世論の風向き」に中国人は敏感だ。外国の文化や歴史に興味を抱き、交流を願う人々の純粋な思いを、政治的思惑によって当局が邪魔してはいけない。(西見由章)

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