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【一筆多論】共産党は憲法を守れ 榊原智

共産党・志位和夫委員長
共産党・志位和夫委員長

 天皇陛下が、「即位礼正殿の儀」を執り行われる日を迎えた。その佳節に当たり、皇室をめぐる日本共産党の問題点を本稿で指摘することになったのはいささか残念だ。

 共産党が、即位礼正殿の儀など天皇陛下のご即位に関する儀式を欠席すると表明したことである。

 志位和夫委員長は10日の記者会見で、「わが党は憲法の国民主権と政教分離の原則を厳格に守る立場から出席しない。高御座(たかみくら)から即位を宣言し、その下に三権の長がいて『天皇陛下万歳』をするのは、誰が考えても国民主権と両立しない」と述べた。

 共産党の憲法解釈の歪(ゆが)みを示す発言である。

 平成16年の党綱領改定で共産党は、ある方針転換を行った。それまでの綱領は「君主制の廃止」を掲げていたが、改定綱領は「天皇の制度は憲法上の制度」と位置付け、現憲法の「全条項をまもる」と、初めて打ち出した。

 もっとも、志位氏は6月4日のしんぶん赤旗のインタビューで「将来、日本国民が、『民主主義および人間の平等の原則』と両立しないこの制度の廃止を問題にする時(とき)が必ずやってくるだろう」と述べ、憲法改正による「民主共和制の政治体制の実現」に強い期待感を示している。

 16年の綱領改定を共産党の軟化、現実化ととらえるのはお人好(ひとよ)しすぎる。この改定は、天皇を日本の君主と認めなくなったという極めて大きな問題をはらんでいるからだ。その上、「国民の総意」に基づく天皇は、将来憲法改正により廃絶できる、としている。

 これは控えめに言っても、革命政党による日本の憲法秩序への挑戦である。天皇が日本の立憲君主であることは明白だからだ。

 天皇を君主と位置付けないがゆえに、共産党は、陛下をお迎えする国会の開会式に出席し、ご即位の賀詞にも賛成する戦術的擬態をとるようになった。

 ただし、陛下が君主として遇されるのは認めないわけで、君主であることが前提の儀式に欠席する。礼節を知らない態度にはあきれてしまう。

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