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【主張】いじめ最多 範となる教員の責任重い

 全国の小中高校などで把握された、いじめが文部科学省の調査で過去最多となった。被害者の立場でいじめを広く捉えるようになった表れだ。

 だが解決につながる適切な指導ができているか心もとない。いじめはだめだ、と言いながら後輩をいじめていた教員の問題も起きている。

 それでは子供が真似(まね)するだけだ。ほかにも、いじめを見て見ぬふりをし、助長していないか。教員は改めて日々の行動から見直してもらいたい。

 文科省の昨年度の調査で、いじめ認知件数が小中高校など合わせ54万件を超えた。前年度から3割増え、小学校での増加が目立つ。悪ふざけなどとして見過ごされたものが、積極的に報告されるようになった。いじめ防止対策推進法の施行を受け文科省がいじめ認知件数を前向きに評価し、報告を促していることなどが要因だ。

 調査では、命の危険や不登校などにつながった疑いのある「重大事態」も600件余と、前年度より3割増だ。子供たちのSOSをなお見過ごしていなかったか。早期発見、早期対応の重要性を改めて認識し、家庭や関係機関を含め、学校内外で情報共有、連携を強めてもらいたい。

 いじめ防止には、親とともに、学校で子供と顔を合わせる時間の長い教員の責任が重い。日々の指導、言動を通し、正義や思いやりの大切さを伝えてもらいたい。ところが教員の資質を疑わせる問題が繰り返されている。

 今年7月、岐阜市立中学3年の男子生徒が自殺した問題では、いじめに関する情報が寄せられていた。同級の女子生徒から「一緒に戦います。先生力を貸してください」との訴えもあったが、生かされなかった。

 教員は一人で問題を抱えがちだ。学校や教育委員会は、問題を軽く見て隠す傾向がある。いじめ自殺などの事件、問題が起きる度、批判されてきたことである。これを変えねばならない。

 教員間のいじめが起きた神戸市立東須磨小学校では、昨年度から児童のいじめが増加したことが市議会委員会で明らかにされた。市教委は「教員の仲がぎくしゃくしていると子供にも表れる」などと説明したという。

 教員に不信を抱いたまま、子供たちは安心して、いじめの相談などできまい。

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