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【日曜に書く】論説顧問・斎藤勉 陛下「水」への祈りと即位礼

◆「水害」のご研究幅広く

 令和の御代は9、10月と相次いで「数十年、数年に一度」という猛烈な台風に見舞われた。天災の試練が続く中で天皇陛下が126代天皇として国内外に即位を宣明される「即位礼正殿の儀」が明後日に迫った。

 つとに知られているが、陛下は「水」をライフワークにしておられる。今年4月には『水運史から世界の水へ』(NHK出版)を上梓(じょうし)された。「昭和62年に私が生まれて初めて行った、テムズ川の水上交通の歴史に関する講演から、平成30年3月にブラジリアで行った第8回世界水フォーラムにおける基調講演にいたるまでの、水上交通史や水災害を含む水問題についての講演の記録を収録して」(『はじめに』から)いる。

 天皇、皇后両陛下は15日、台風19号の犠牲者や被災者への「お見舞いの気持ち」をいち早く発表された。「水」がご専門だけに、陛下は甚大な洪水被害にひとしお深く心を痛められ、被災者に思いを寄せられる中での即位礼となるだろう。

 ご著書ではズバリ『巨大化する台風による洪水』の項を設けられた。4年前の鬼怒川の洪水、平成23年に日系企業が大規模な浸水被害を受け、世界経済にも影響したタイ・チャオプラヤ川の氾濫、フィリピンで7千人以上の死者・行方不明者を出した25年のスーパー台風ハイエンなど、ご研究とお目配りは広く国内外の大水害に及ぶ。

 洪水に対する国民の覚悟も自ら示され、「堤防の能力にも限界があり…効果的・効率的な施設整備を着実に進めることはもちろん」だが、「私たち住民も意識を変革し、氾濫が発生することを前提として、社会全体で常にこれに備えることが必要」と提言されている。

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