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【社説検証】中国建国70年 産経「人権への監視強めよ」 朝日「大国の姿見つめ直せ」

2日、香港の金融街で開かれた集会で、高校生銃撃を批判するプラカードを掲げる青年ら(田中靖人撮影)
2日、香港の金融街で開かれた集会で、高校生銃撃を批判するプラカードを掲げる青年ら(田中靖人撮影)

 中国は10月1日、1949年の建国から70年を迎えた。世界第2の経済大国となった独裁国家は、軍事力を増強し、国際秩序を無視して、覇権を追求している。人権を軽んじ、政治的自由を制限し、反体制派、少数民族の弾圧を続ける。各紙はそろって、そうした隣国の現状に危惧を表明したが、どう向き合うかで見解は異なった。

 北京の天安門広場ではこの日、国慶節(建国記念日)の祝賀行事が行われた。米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風41」など新型兵器が登場した軍事パレードを各紙が注目した。習近平国家主席は「いかなる勢力も中国の地位を揺るがせない」などと演説し、朝日、読売が引用した。

 一方、香港では「逃亡犯条例」改正問題をきっかけに、6月以降、反政府デモが繰り広げられ、この日、抗議の高校生が警官に実弾を撃たれ、一時重体となった。

 産経は「抵抗運動の学生指導者、周庭氏は、一般市民を巻き込む根強い抵抗の理由に『香港が中国になってしまう恐怖感』を挙げた。北京の指導部が『当然』と考える香港の中国化に香港市民は恐怖を感じる。これこそ中国の強権政治が持つ本質である」と論じた。

 共産党一党独裁下の70年は、大躍進運動や文化大革命など、「悲惨な事件の連続」(産経)だった。30年前には天安門事件が起き、世界はこのころ、共産圏の独裁政権が次々と倒れた。中国はしかし、改革・開放路線で経済力をつけ、一党独裁は生き残った。「最貧国の一つだった中国が『世界の工場』と呼ばれるまでに発展を遂げたことは人類史上も特筆されるべきことだろう」(毎日)

 日米などは、中国も豊かになれば民主化が進むと考えた。だが、その期待は「裏切られた」と産経、読売は断じる。いまや、反体制派、少数民族の監視に先端の人工知能(AI)が活用される。南シナ海では、係争海域の岩礁を埋め立てて軍事拠点化を進め、巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げた途上国のインフラ支援は、覇権追求と一体である。

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