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【スポーツ茶論】組織を率いる資質と責任 清水満

巨人・原辰徳監督=神宮球場(荒木孝雄撮影)
巨人・原辰徳監督=神宮球場(荒木孝雄撮影)

 1950年代の大リーグにビリー・マーチンという男がいた。ヤンキース黄金時代の二塁手である。選手時代はミッキー・マントル、ロジャー・マリスら主力に隠れて目立たぬ存在だったが、監督としての実績はすごい。

 69年ツインズ、72年にはタイガースで、いずれも地区優勝。古巣・ヤ軍には75年シーズン途中に就任し、77年は世界一になり、88年を最後にユニホームを脱いだ。当時のオーナーであるスタインブレナーとの確執も取り沙汰されながらも、ヤ軍とは5度契約、5度解任という希有(けう)な経験を持つが、“有事”には欠かせぬリーダーの証しでもあった。

 『(1)ボスは常に正しい! (2)ボスが間違ったと思ったら(1)を見ろ!』

 ロッカーに張り出された訓示。単純だが、リーダーとしての責任論が明確にあった。

□   □

 マーチンと交友関係があった長嶋茂雄さん(巨人軍終身名誉監督)が言っていた。

 「陽気なオッサンでね。監督というのは冷静沈着な部分が必要ですが、戦う姿勢を見せているのがいいねぇ」

 ミスターも性格が明るい。“2度目の監督”時代、『勝つ』という方針で臨み、チームを覚醒させた。今季5年ぶりにチームをリーグ優勝に導いた“3度目”の巨人・原辰徳監督にもマーチン流、ミスター流のようなリーダーとしての強い意志を感じた。

 過去2度の監督時代、12年間で7度のリーグ優勝、3度の日本一に輝いたが、今年の宮崎キャンプで、原監督はこう話してくれた。

 「実績なんて関係ない。監督は一年一年が勝負。奪回に向けて、明確な目標設定を選手に示して環境を整え、用兵する責任を持つ。それがすべてです」

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