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【主張】自転車保険 意識改革し義務化徹底を

 東京都が自転車保険の加入を義務付ける条例改正を行った。来年4月から施行される。

 自転車事故の多発を受けた措置で、都民が高額な賠償金を請求されるケースに備える意味合いもある。義務違反に対する罰則などは盛り込まれなかった。

 保険加入率のアップを図り、自転車の安全利用につなげる効果が期待できる。自転車が加害者にも被害者にもなり得ることへの認識も新たにしたい。

 改正案が成立した「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」は、自転車を利用するすべての人に損害賠償保険への加入を義務付ける。

 企業は通勤時に自転車を利用する従業員に、自転車販売店は顧客に、それぞれ保険加入の有無を確認する努力義務を設けた。

 大阪、京都両府や兵庫、埼玉、神奈川県などは、すでに加入を義務付ける条例が制定されている。都内でも豊島、足立区などは1日から義務化された。

 自転車は、幼児から高齢者まで幅広い利用者がいる身近な乗り物だ。スピードも出る。便利なのと同時に危険と背中合わせだ。罰則こそないが、自身だけでなく、歩行者や他の自転車利用者の安全を図るためにも、率先して保険に加入し、安全利用の意識を高めていくことが大切だ。

 警視庁などによると、都内の自転車関連事故は平成30年、1万1771件を数えた。前年より822件、さらにその前年より1354件増えた。

 交通事故全体に占める自転車関連事故の割合も36・1%を占めるなど、全国平均19・9%の2倍近くに上っている。

 自転車事故をめぐっては、神戸地裁で25年7月、歩行者の60代女性を自転車ではね、重篤な状態にさせた小学5年の男子児童の母親に対し、約9500万円の支払いを命じる判決が出た。

 川崎市では29年12月、電動自転車に乗りイヤホンをしながらスマホ操作をしていた20歳の女子大生が、歩行中の77歳女性と衝突し、歩行者が死亡するという事故があった。

 29年の道路交通法改正では、自転車の交通違反に対する取り締まりが強化された。道交法で自転車は軽車両として扱われている。保険への加入を機に、自転車の安全運転を心がけたい。

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