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【風を読む】国歌を嫌わず誇らしく 論説副委員長・沢辺隆雄

ロシア戦で、「君が代」を歌う日本代表の選手ら=20日、味の素スタジアム(納冨康撮影)
ロシア戦で、「君が代」を歌う日本代表の選手ら=20日、味の素スタジアム(納冨康撮影)

 にわかラグビーファンと怒られそうだが、ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で選手がスタンドと一体に国歌を誇らしく歌うシーンが印象的だ。国歌をめぐるうれしいエピソードも多く、大会の魅力を増している。

 開幕の日本対ロシア戦で歌手の平原綾香さんが圧巻の君が代を披露し、チームを勇気づけた。大きなスポーツの大会でこうした機会も多くなっているが、プロの歌手も大観衆の前で国歌を歌うのは緊張するのだという。

 君が代だけではない。赤と白のジャージーを着た日本のファンが、対戦相手のロシアの国歌を歌詞を書いた紙を見ながら練習する姿などもネット上で紹介され話題になった。

 大会前の5月から元日本代表主将、広瀬俊朗さんが発起人となって出場国の国歌などを歌っておもてなしするプロジェクト「スクラムユニゾン」が進められてきたという。これは出場国の国歌やアイルランドの「アイルランズコール」、スコットランドの「フラワー・オブ・スコットランド」などチームのアンセム(祝歌、賛歌)を動画で配信。歌詞にはカタカナでふりがなのほか、和訳もつけ、歌いやすいようにしている。

 東日本大震災の被災地、岩手県釜石市で行われたフィジー対ウルグアイ戦では、ウルグアイの国歌斉唱で同チームのマスコットキッズを務めた東京の小学生(8)が、ウルグアイ国歌を覚えて一緒に歌い、チームを後押ししたことも話題になった。格上のフィジーを下したウルグアイの主将は試合後、「自分の国にいるようで本当にうれしかった」と明かしたという。

 本紙の桑村朋記者の記事では、海外出身選手も多い日本代表は合宿で全員で君が代を練習するエピソードを紹介していた。アイルランド戦でゲームキャプテンも務めた南アフリカ出身のピーター・ラブスカフニ選手は「細石(さざれいし)の 巌(いわお)となりて」という歌詞に触れ、「小さな石が一つの大きな岩になるのは、まさにわれわれがやろうとしていること」と語っていたという。

 国歌や伝統的なアンセムには歴史や文化が鮮やかに映し出されているといわれる。それを誇るのは自然なことだ。日の丸、君が代に背を向ける一部教師にも知ってほしいことだ。

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