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【台湾有情】偽ニュースにご用心

台湾の蔡英文総統=16日、台北(中央通信社=共同)
台湾の蔡英文総統=16日、台北(中央通信社=共同)

 最近、蔡英文総統の博士論文をめぐる“疑惑”が話題だ。疑惑といってもいいかげんなもので、ロンドン大経済政治学院(LSE)の図書館の検索システムで論文を探したが見つからなかったという理由で「博士号は偽物だ」という。実際に論文が散逸していた時期があるそうなのだが、告発者が台湾大法学部の名誉教授というから穏やかでない。

 大学が学位取得証明書を出しても、「後から手を回したのだ」と疑い続ける。この手の告発者は「寝ているふりの人は起こせない」と表現されるほど、どんな説明にも納得しない頑固さを特徴とする。総統府は36年前の論文の実物も公開して反論している。

 どうも野党、中国国民党の総統候補、韓国瑜高雄市長の“学歴詐称疑惑”の仕返しで、総統選に向けた中傷合戦の一環らしい。韓氏には不倫・隠し子疑惑もあったがでっち上げだった。

 問題は、告発者に社会的地位の高い人が多く、告発が“外れ”ても、さほど非難されないことだ。テレビでは複数の名誉毀損(きそん)訴訟を抱えた「事情通」が政治談議に花を咲かせている。

 政治が身近なのは良いが、これでは「中国からのフェイク(偽)ニュースが台湾の民主主義社会を混乱させている」と警鐘を鳴らしても意味がない。私たちは「他山の石」とせねば、と思う。(田中靖人)

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