PR

ニュース コラム

【風を読む】「N国」に票を入れたくなった 論説委員長・乾正人

NHK放送センター=東京都渋谷区
NHK放送センター=東京都渋谷区

 働き方改革のおかげで、見たくもないものを見てしまった。

 今年から法律で年次有給休暇を5日以上とらねばならず、生まれて初めて「年休」なるものを8月26日の月曜日にとった。

 とったはいいが、やることがない。さて、どうしたものか、と朝刊を隅から隅まで読み、フジテレビの「めざましじゃんけん」をして、NHKの連続テレビ小説「なつぞら」にチャンネルをあわせたが、どうもピンとこない。大河ドラマ史上かつてない低視聴率にあえぐ「いだてん」の方がまだ面白い。

 何もしない月曜の朝、時間はゆっくり流れる。チャンネルをそのままにしていたら、「あさイチ」で沖縄県・石垣島の特集をやっていた。NHKの元解説委員長(今は退社している)と親の七光タレントが2人で旅をする、という趣向だが、これがなんともあざとい「反自衛隊」番組だった。

 石垣島には陸上自衛隊が配備される計画があるが、2人は旅の途中で“偶然”、「配備反対」のノボリを見つけ、車から降りて島民に話しかける。元解説委員長氏は、「島内には自衛隊配備に関して賛否両論いろんな意見がある」と言いながら、VTRに出てくる農民や若者は、なぜか配備反対派か慎重派ばかり。あげくのはてには、配備予定地から離れた清流を映して七光タレントが、「(石垣島の)水道水の8割をまかなっている」とコメントした。自衛隊が配備されれば、水源が汚染される、と25分にもわたってあからさまな印象操作をしたのである。

 実はこの清流、農業用ダムの水源でしかなく、「水道水の8割」は、まったくのフェイクニュースであったことが、石垣市議会の抗議で明るみに出た。NHKは放送から3週間以上もたってから「説明が足りなかった」と釈明したが、言い逃れだ。事実をねじまげてまで自衛隊配備に反対する番組をたれ流すとは、まるで中国の国営放送のようだ。筆者は、「NHKから国民を守る党」が主張するNHKのスクランブル化に必ずしも賛成でないが、こんな番組を見せられては、票を入れようかどうしようか、心が揺れる。

 さて、年休の方だが、夕方に仕事があったのをすっかり忘れていた。次回いつとれるか。こちらは頭が痛い。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ