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ニュース コラム

【朝晴れエッセー】親子4代の絆・9月11日

 祖母、母、私、娘はいつも一緒の仲良し。親子4代いろんな場所へ出かけた。美容室も同じ所へ通いお世話になっている。

 周囲から「祖母は幸せな人だ」とよく言ってもらう。外食に出かけると、小食の祖母は母と半分ずつ。少し足りない母は大好きなスイーツを注文する。散歩の時は転ばないように母が祖母の手をひく。その姿を見て育った娘は、お年寄りに対して、とても優しい中学生になった。何げない日常を私たちは大切にした。

 ある日、風邪のようなだるさを感じた母は受診した。数日後、告知された病名は膵臓(すいぞう)ガン。よりによって難治性であり、すでに末期だった。告知されても母は気丈にふるまい、絶対に祖母には言わないでと懇願した。父はその約束を守った。その後1年間は、さらに旅行し、楽しく過ごし、体調も良く病気はウソなのではないかというくらい元気だった。しかし病は急変した。

 告知から1年半後、母は旅立った。最期は「いつもありがとう」と私が言ったら、笑顔で「こちらこそ」と返してくれた。

 あれから月日がたち、三回忌を終えた。祖母は力強く立ち直り、母がしてくれたように、私と娘に最大の愛情を注いでくれている。もうすぐ93歳になる祖母の日課は、毎日母の写真に話しかけ、おしゃべりをしている。

 昨日は外食し、私と定食を半分ずっこ。そして今日も、夕焼けのなか、私は祖母と手をつないでお散歩をする。母と歩いたこの道を。手のぬくもりを感じながら…。

藤枝 美弥子 40 千葉県香取市

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