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【主張】日産社長が辞任 新体制で負の連鎖を断て

 負の連鎖を断ち切らなくてはならない。

 日産自動車の西川(さいかわ)広人社長兼最高経営責任者(CEO)が辞任する。株価連動型の報酬を不適切な方法で上乗せして得たことが判明し、取締役会の辞任勧告を受け入れた。10月末までに新たなCEOを選任する。

 特別背任などの罪で起訴された前会長のカルロス・ゴーン被告に続く不祥事である。再起に向けて経営改革の先頭に立ったはずの西川氏自身に不正が発覚した。辞任は当然である。

 経営トップが相次ぎ不正を引き起こした同社の企業統治をめぐる機能不全は深刻だ。西川氏以外の役員にも不正に多額の報酬を得ていた疑いがある。法令順守意識の希薄さは信じがたいほどだ。

 トップの暴走を許した企業体質を抜本的に改革しなければ、信頼回復など望めまい。

 西川氏の不正報酬問題は、ゴーン被告に協力して起訴された元取締役のグレゴリー・ケリー被告が月刊誌で指摘した。日産の社内調査でも確認されたが、西川氏は「自分は指示していない」などと責任を否定していた。

 これでは西川氏が厳しく批判してきたゴーン被告と同じ構図ではないか。会社再生を託すトップとして、あまりに不適格である。

 そもそも西川氏には、ゴーン被告の暴走を止められなかった経営責任がある。

 6月の株主総会で、大手機関投資家は、西川氏の再任に反対票を投じていた。今回の辞任も遅きに失した印象が拭えない。

 日産は、頻発した検査不正の影響などもあり、今年4~6月期の営業利益は大幅な落ち込みを記録していた。

 グループ従業員の1割近い約1万2500人の人員削減を計画しているが、トップを含めた経営陣に甘い企業体質を改めなければ、今後の経営改革など断行できるはずがない。

 日産では、4割超の株式を保有する仏ルノーとの経営統合問題もくすぶり続けている。

 仏政府はルノーと日産の統合を模索し、独自性を維持したい日産側は資本関係の見直しを求めている。ルノー側との厳しい交渉に臨むトップには、揺るがぬ社内の求心力が必要だ。

 強い指導力を発揮できる新たなトップには、外部を含めて清新な人材を起用すべきだ。

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