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【スポーツ茶論】実戦以上に貴重な交流体験 蔭山実

 実際の試合では、脚に障害のある選手は義足や松葉づえを使ってプレーする。車いすでマウンドに立ち、打席に入る。車いすを降りてグラウンドに座り込む捕手もいると聞いた。レギュラーとして公式戦で活躍を目指す大学生も限界はないことを学んだようだ。「観客の前で実戦経験を積むこと以上に貴重な体験になったはずだ」と大学チームの指導者は話していた。

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 東京パラリンピックに向けて「パラスポ」と呼ばれる障害者スポーツへの関心を高める動きの中で、実情をつかみきれなかったのが障害者野球だった。遅まきながら調べてみると、平成5年に日本身体障害者野球連盟が設立されていた。設立趣旨は「野球の普及振興を図り障害者(児)の健康維持増進と社会参加の促進に寄与する」とある。

 当然、設立前に障害者の野球チームは各地にいくつもあっただろう。連盟は年を重ねるごとに成長し、プロ野球のOBによる野球教室や世界大会の開催、米大リーグ(MLB)からチャリティー協賛金を贈られるなど、設立から10年で活動は世界規模に広がっている。それも連盟に所属する個々のチームの、限界を超えようという思いが源にあってのことだ。

 障害者野球のことを知る一方で忘れてはならないと思ったのが「野球の普及振興」だった。野球人口の減少や野球人気の低迷という課題の解決には意識改革が必要だが、旧態依然の世界はなかなか改まらない。障害者野球の選手たちの野球を楽しむ姿、野球を続けたいと願う思いには、ここでも学ぶところが多いと感じる。

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