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【主張】高校願書の性別 互いに敬う心こそ育もう

 高校の入学願書の性別欄をなくす動きが出ている。心と体の性が一致しないトランスジェンダーなどの生徒に配慮したものだ。

 少数者への差別や偏見をなくすのは当然としても、行き過ぎたジェンダーフリー(性差否定)教育につなげないよう慎重に行ってもらいたい。

 北海道教育委員会は道立の高校と中高一貫校の願書から性別欄を削除することを決めた。来年度入試から性別記入が不要になる。

 すでに大阪府や福岡県などが願書の性別欄をなくしたり、来年度以降削除を決めたりしている。

 願書の性別欄をなくしても、願書と一緒に中学校側が作成して提出する調査書には性別欄は残るという。生徒の健康管理などのため把握する必要があるからだ。それなら願書の性別欄をなくす意味はどこまであるのだろうか。

 過去に学校の名簿で男女別をなくした「男女混合名簿」が一部で流行したことがある。しかし、教育関係者によると、健康管理などを含め、男女の違いに配慮した教育に支障が出て、別に男女別の名簿をつくる必要があるなど弊害が出たこともある。

 健康や学習、生徒指導などで男女の特性に配慮した教育に効果があることは知られている。公私立校で男女別学があるが、それが男女共同参画社会に逆行するものでもなかろう。違いを尊重してこそ敬う心も生まれる。教育基本法でも男女が互いに敬い協力し合う理念が盛り込まれている。

 医学的見地から性同一性障害については平成16年に特例法が施行され、複数の医師の診断など一定の条件で戸籍上の性別の変更などを認めている。文部科学省は27年に都道府県教委に、性同一性障害の児童生徒にきめ細かい対応をとるよう通知を出している。

 そうした十分な配慮は必要としても、性別欄をなくせば解決するものでもなかろう。かえって個別のきめ細かい対応をできにくくし、差別や偏見をあおることにもなりかねない。集団生活を送る上で互いが理解し、自然に学校生活を送れるようにしたい。

 東京五輪・パラリンピックを控え、性的少数者などへの差別解消を訴える動きが出ているが、競技は男女別に行われ、それが五輪憲章に反するわけでもない。男女の特性などを踏まえた区別と、差別を混同した議論は避けたい。

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