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【ソロモンの頭巾】シーボルト再見 取り戻せ、江戸の淡水魚の豊かさ 長辻象平

編著者の細谷和海さんは近畿大学名誉教授で、日本魚類学会長。シーボルトの標本を踏まえ、保全分類学の開拓を目指している
編著者の細谷和海さんは近畿大学名誉教授で、日本魚類学会長。シーボルトの標本を踏まえ、保全分類学の開拓を目指している
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 『シーボルトが見た日本の水辺の原風景』(東海大学出版部)が出版された。 オランダから派遣され、江戸時代後期の長崎に滞在したドイツ人医師のシーボルトは、医学や植物学だけでなく、日本の淡水魚の分類学にも大きな足跡を残しているのだ。

 シーボルトらが集めた淡水魚はアルコールを満たしたガラスの標本びんに収められるなどしてオランダ・ライデンの生物多様性センター・ナチュラリス(旧オランダ国立自然史博物館)に保存されている。

 分類学というと古めかしい生物学を考えがちだが、急速に生物の絶滅が進む現代において、不可欠の基礎分野として近年、存在感を増しつつあるという。

 編著者で日本魚類学会長の細谷和海さんからシーボルトへの熱い思いと「保全分類学」という新たな研究分野の目指す所を聞いた。

 ◆研究者10人が意欲

 この意欲作はシーボルトをめぐる楕円(だえん)の宇宙で構成されている。1つの焦点はシーボルトの事跡に、もう1つの焦点は分類学の重要性に置かれている。

 執筆陣は10人。魚類学を中心に科学史や水域環境の専門家がそれぞれの視点から、約200年前のシーボルトの研究活動と日本の淡水魚の過去と現在に光を当てた内容だ。

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