PR

ニュース コラム

【社説検証】北方領土交渉 産朝毎「根本から見直せ」 「粘り強く交渉を」と読日

G20サミットにロシアのプーチン大統領を迎える安倍晋三首相=6月28日、大阪市(AP)
G20サミットにロシアのプーチン大統領を迎える安倍晋三首相=6月28日、大阪市(AP)

 安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領との大阪での首脳会談は、北方領土問題で具体的な成果を示すことができなかった。領土問題解決を含む日露平和条約の大筋合意を目指し、日本政府は「四島返還」の主張を封印するなど譲歩を重ねてきたが、ロシア側はあくまで強硬だった。産経や朝日は、対露交渉を根本から見直すよう強く迫った。

 産経は「ロシアの思惑を読み違え、北方四島返還の原則を曲げて迎合した結果にほかならない」とし、「危惧した通りの(首相の)独り相撲だった」と断じた。北方四島返還こそが日露関係を劇的に好転させる前提条件であり、「日本はこのことを強くロシアに訴え、交渉を大胆に仕切り直すべきである」と論じた。

 両首脳は昨年11月、1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約締結に向けた交渉を加速させることで合意した。四島にこだわらず、共同宣言が言及している色丹島と歯舞群島の2島に絞って交渉を進めるという事実上の方針転換だった。両国政府は閣僚など各レベルで交渉を重ね、日本側は「わが国固有の領土」や「ロシアの不法占拠」も言わなくなった。外交青書から、四島が日本に帰属するとの趣旨の記述も消えた。

 こうして迎えた今回の首脳会談だったが、平和条約交渉については継続を確認するにとどまった。産経は「ロシアが突きつけたのはゼロ回答である。北方領土の主権がロシアにあることを認めるよう要求し、日米安全保障条約が日露交渉の障害になっていると主張している」と指摘した。

 昨年9月、プーチン氏は突然、「前提条件のない平和条約」の締結を提案した。朝日は、プーチン氏の意図は、領土問題の棚上げであり、これを平和条約が必要との意欲の表れと受け止め、2島だけを交渉対象とする方針に転換したのは、首相の「大きな判断ミスだ」と非難した。「安倍政権はこの失敗を率直に認め、交渉の構えを見直すべきだ」と説いた。

 毎日は、2島返還への方針転換や従来の主張の封印については、「より現実的と考えたのだろう」「ロシアの軟化を促す狙いだったとみられる」と一定の理解を示し、シナリオ通りにいかなかったのは、「プーチン氏の人気が経済低迷でかげり、北方領土返還への反対デモも起きた。強硬姿勢を取らざるを得なくなったのだろう」などと原因を分析した。ただし、北方領土交渉は「包括的な戦略の練り直しが必要だろう」と産経、朝日と同様の立場をとった。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ