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【思ふことあり】選手たちを支える美しさ スポーツジャーナリスト・増田明美

 「団体演技は五つ子のように見えるように。13メートル離れた場所から見ている審査員はもちろん、観客席の隅々まで統一感をアピールできるメークを心掛けています」と田中さん。選手それぞれに合わせてメークを指導し、ときには悩みの相談にも乗るという。

 「リップ(口紅)を塗ると、『よーし、これで失敗しないぞ』とリラックスできた」と自身の経験も交えながら後輩たちに伝えている。元選手だからこそ分かることも多いだろう。かげで日本代表チームを支えるスタッフの一人である。

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 また、管理栄養士の仕事もしかり。以前、マラソンに転向した福士加代子さんが所属するワコールチームを取材したとき、福士さんがたっぷり時間をかけて食事している姿を見た。トラックの5千メートルや1万メートルで日本の頂点に君臨した福士さんもマラソンでは何度も失敗した。その原因の一つに食事の量が少ないことによるスタミナ不足があった。

 その後、チームに管理栄養士の沢野千春さんが加わり、食事面で選手たちを支えるようになった。「まずはご飯をいっぱい食べること」と沢野さん。それから福士さんの走りはみるみる安定した。モスクワでの陸上の世界選手権で銅メダル、そしてリオデジャネイロ五輪に出場と、順調にマラソンを走ったのだ。

 そして今はMGCに向けて順調に走り込みをしている。「私は人生をかけて目標に向かう福士さんや選手の皆さんを食事で笑顔にしたいです」と沢野さんは話す。またあのポスターが頭に浮かんだ。

 かげで支える人のことを知り、優しさの連鎖が起こる。そんな社会が心地いい。

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