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【主張】はやぶさ2 「挑戦する勇気」に学ぼう

 探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」への2回目の着地に成功した。太陽系の初期の状態が保存された地下物質の採取にも、成功した可能性が高いという。

 地球から約2億5千万キロ離れたリュウグウで、はやぶさ2は2度の着地、人工クレーター作製という困難なミッションを見事に成し遂げた。

 小惑星探査における日本の技術の高さを、さらに確固たるものにして世界に示した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の開発、管制チームの「勇気ある挑戦」を大いにたたえたい。

 はやぶさ2の快挙を支えてきたのは、初代のはやぶさチームから受け継いだ「できることは全部やる」という精神であろう。

 2回目の着地については慎重意見もあったという。重大なトラブルで帰還不能になれば、最初の着地で採取した貴重な物質も失ってしまう。だが、津田雄一プロジェクトマネージャは2回目の着地を前に「はやぶさ2のミッション自体が、積み上げた技術による挑戦であり、やらないという選択肢はなかった」と語っている。

 初代はやぶさは、通信の途絶や全エンジンの故障という絶体絶命の状況を、あらゆる可能性に挑むことで乗り越え、奇跡的に帰還を遂げた。はやぶさ2は初代の失敗経験を生かして2度の着地を成功させ、人工クレーター作製という新しいミッションも達成した。挑戦する勇気、困難を克服した自信が受け継がれている。

 はやぶさ2にはまだ、最も重要な任務が残っている。東京五輪後の来年末に予定される地球への帰還である。無事帰還に向けて、引き続き万全を期してほしい。

 2度の着地成功で持ち帰る「玉手箱」は大きく膨らんだ。46億年前の太陽系や生命の起源に誘(いざな)ってくれるだろう。初代のような「奇跡のドラマ」はない方がいい。たとえ不測の事態が起きても、平然と乗り越えてもらいたい。

 日本の科学技術が低落傾向にある中で、はやぶさ2が宇宙探査で世界に存在感を示した意義は大きい。日本の科学全体の活性化、再生につなげたい。

 若手研究者や中高生など日本の将来を担う世代には、はやぶさチームから「挑戦する勇気」の大切さを学びとってほしい。

 言うまでもなく、挑戦を支える政策が国には求められる。

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