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【スポーツ茶論】対日観向上させる「スモウ」 黒沢潤

大相撲夏場所で幕内優勝した朝乃山に「米国大統領杯」を授与するトランプ米大統領=5月26日、東京・両国国技館(AP)
大相撲夏場所で幕内優勝した朝乃山に「米国大統領杯」を授与するトランプ米大統領=5月26日、東京・両国国技館(AP)

 さぞ、痛快だったろう。5月下旬の両国国技館での相撲観戦中、どことなくムッとしていたトランプ米大統領の表情が土俵上で一変した。

 声高らかに、「アサノヤマ・ヒデキ」と優勝力士を紹介し、米国のワシをモチーフにした「トランプ杯」(重量約30キロ)をよろめきながら持ち上げると破顔一笑。館内から大歓声を浴びた後、「サンキュー」と上機嫌に口ずさんだ。

 「“スモウ・リング”は聖なる空間であり、規則が数百年間も適用されてきた場所だ。一人の男(トランプ氏)は『自由世界』の指導者として、スポットライトを浴びるのをいとわなかった」。米紙ニューヨーク・タイムズは、異例の光景をこう描写した。

 トランプ氏は観戦後、「信じがたい夕方だった」と興奮さめやらぬ様子。彼の言葉は、「太ったポニーテール姿の男たちの格闘にどうすれば興味をかき立てられるのか? 相撲はインテリのスポーツではない」と語ったとされるサルコジ元仏大統領とは真逆だ。トランプ氏にはこれを機に日本古来の文化、文物への関心を深めてもらいたいと思う。

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 サルコジ氏の失礼とも受け取れる発言は相撲蔑視からではなく、前任の仏大統領シラク氏との違いを印象付ける狙いがあったとされる。それほど、シラク氏の「親日」「相撲好き」は際立っていた。

 ある外交官から次のような言葉を聞いたことがある。「シラク氏の大統領在任中、東京・南麻布の仏大使館の重要な任務の一つは、相撲の取組結果を毎場所、エリゼ宮(仏大統領府)に報告することだ」。この逸話はおそらく本当で、相撲好きらしいシラク氏の一面を物語っている。

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