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ニュース コラム

【朝晴れエッセー】我ら堂々の金婚夫婦・7月2日

 私たちは昭和44年に夫婦になった。私26歳、妻24歳だった。何と今年は結婚50年目で、俗に言う金婚式だそうだ。私たち夫婦ほど趣味嗜好(しこう)の異なる夫婦はあるまいと思われるのに、よくまあ50年も続いたものだと、2人で笑っている。

 何と言っても食べ物の嗜好がまるで違う。私は今でこそ好き嫌いはないが、若いころは一日とて肉なしでは過ごせなかった。反して妻は肉嫌いで全くの漬物党。私の洋食好みに妻は和食。私のコーヒー好きは相当凝っていて、あの時代に自分で挽(ひ)いてブレンドしていたが、妻は一杯のお相伴さえしなかった。紅茶を出さない喫茶店には入らない。だから共に喫茶店に入ったことは数えるほど。

 テレビを視聴するにしても、一方が見ていると一方は席に座らないといった具合。まるで好みが違う。音楽だってそれぞれにプレーヤーを持ち、同時間に別室でそれぞれの音楽を楽しむ。私は歴史好き、文学を好むがこれは話題にならない。私の作品が賞を受けたこともあったが、妻は全く無関心で認めようとしない。

 一致するものが何かないかと2人は探す。ところが探してみるとあるもので、多病で年中病院のお世話になっているのが、おそらく唯一一致するものだと2人は笑った。性格の不一致で離婚とはよく聞くが、これはどうなのだろう。

 近々金婚の記念写真を撮るという。今更正装して、すました顔をして並び立つなんて迷惑な話。

 鈴木晧之(76)福島県会津若松市

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