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朝晴れエッセー5月月間賞は東京の斉藤さん「最後の親孝行」に

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 玉岡 私も悩みました。「夕焼けエッセー」の時代から介護や認知症を描いたジャンルはありましたが、遺品整理という新ジャンルが生まれましたね。

 丸橋 平成から令和に変わる時代の節目で自分自身の区切りをつけ、遺品整理に踏み切る人が多かったのかもしれませんね。

 玉岡 「ハンガーで揺れる母の服を抱きしめた」というところで映像が浮かぶ。ビジュアル的にもうまい作品です。

 丸橋 イチオシの他では、眉村さんと僕が、75歳になる母親が卸売市場で働く「OLの日常」を選んでいます。エプロン姿で、両手でおつりを渡す様子が頭に浮かんで面白かった。

 眉村 状況が息せき切って書かれていて、好きな人には面白い作品。

 玉岡 ただお父さんの現状が知りたい。お母さんにほれ直すようなやりとりがあれば、最後の「女ざかり」が生きてきます。

 丸橋 僕と玉岡さんが重なっているのが「はっちゃんの歪んだ笑顔」。銭湯で、お客さんが番台のはっちゃんに赤ちゃんを預けて自分の体を洗いにいく。

 玉岡 昭和の人情話です。懐かしく思い出した方も多かったのでは。

 眉村 手足が不自由とありますが、どんなふうに赤ちゃんを抱っこしていたのか、ちょっと知りたかったです。

 玉岡 赤ちゃんを預けられる安心感のわけがもう少し書かれていれば、より良かったですね。

 丸橋 眉村さんの選んだ「神様修行中」は、玉岡さんも次点です。認知症の母親が、筆者の「私はだあれ」という問いかけに「神様?」と答える。

 眉村 「分からない」でも人違いでもなく、「神様」というお母さんの発想が面白い。

 玉岡 私も認知症の義母を介護したので…修行と思わないとやっていけない。多くの人の励みになる作品だと思います。

 眉村 ただ、ちょっともったいぶった感じがするかな。もっと素直に書いてみては。

 丸橋 僕と眉村さんが選んだ「ふたりのお花見」は、認知症の夫との話でした。知らない人から掛けられた「おふたりでいいですわねぇー」という一言で、ふわっと心が軽やかに変わるところがいい。

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