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【外信コラム】赤の広場で LGBTとロシア

プーチン政権は却下し続けている
プーチン政権は却下し続けている

 5月末の土曜日、LGBT(性的少数者)に厳しい政策を取っているロシア政府への抗議集会が、モスクワ中心部で計画されていると知り、現場に向かった。

 だが、そこにいたのは警戒する警察官と数人のロシア人記者のみ。後日、申請が当局に却下され、集会は中止されたと分かった。申請却下は14年連続という。

 プーチン政権は2013年6月、青少年保護を理由に「同性愛禁止法」を施行し、同性愛についての情報を未成年者に拡散する行為を禁じた。これがLGBTの人権保護に熱心な欧米各国の反発を呼び、翌14年のソチ五輪の開会式に欧米の首脳らが欠席した一因となったとされる。

 現場を離れるため拾ったタクシーで、中年の男性運転手と話していた。LGBTの話題になると、男性は「LGBTは嫌いだ。キリスト教の伝統にも反する。なぜ欧米がLGBTに寛容なのか分からない。欧米の言い分が正しい保証はどこにあるんだ」と語気を強めた。

 確かに欧米の先進的な弱者保護政策は、時に社会に相克を生んでいる。それでも一般に人権軽視が著しいロシアは擁護できない。

 ただ、少なくとも男性の話には、ロシア人のLGBT観だけでなく、ロシアが欧米とあらゆることで対立する理由の一端が表れている気がした。(小野田雄一)

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