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【ロンドンの甃】EU離脱問題への「飽き」

気候変動に関心を寄せ、環境団体のデモに参加する英国民(ロイター)
気候変動に関心を寄せ、環境団体のデモに参加する英国民(ロイター)

 「今週末は暇だから、環境団体のデモに参加してきます」。4月中旬ごろ、取材で知り合った会社員の英国人男性が楽しそうに話すのを聞いて、驚いた。

 彼が参加するというのは、気候変動の危機を訴える英環境保護団体のデモ。同団体が国会議事堂付近の広場などを不法占拠し、参加者が次々と逮捕されたのを知っていたので、遊園地に遊びに行くような感覚に違和感を覚えた。さらに、彼は環境活動に大して興味がないという。ますます、疑問が膨らんだ。

 よく聞くと、彼はこれまで、英国の欧州連合(EU)残留を訴えるデモに積極的に参加してきた。環境団体のデモは、ちょっとした息抜きだという。

 この団体のデモが本格化したのは、英国のEU離脱期限が10月末まで再延期された直後。「先行きが見えない離脱問題にやきもきするのに疲れた。全く違う運動に入るのは気分転換になる」。彼は笑顔で語った。

 荒唐無稽な行動に見えるが、経済にも影響する離脱問題の今後を考えるだけで「気持ちが病む」と悩む英国人は意外に多い。環境団体のデモが活発化するのを見て、「英国人は離脱以外の話題にも熱中できるのか」と“安堵(あんど)”する人もいた。EU離脱問題に飽き飽きしている英国人の姿を垣間見た瞬間だった。(板東和正)

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