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【主張】北のミサイル 軍事挑発に決然と対処を

 日米両政府は、北朝鮮が9日に発射した飛翔(ひしょう)体は短距離弾道ミサイルだったと断定した。

 国連安全保障理事会決議は北朝鮮に対し、射程の長短にかかわらず「弾道技術を使ったあらゆる発射」を禁じており、重大な決議違反である。

 速やかに安保理を招集する必要がある。国際社会として非難の意思を明確に示し、制裁強化を検討すべきだ。

 米朝は2月末の首脳会談が決裂したのを受け、双方とも交渉再開を模索している。だが、米側にどんな思惑があっても、決議違反には然(しか)るべき厳しい態度で臨まねばならない。違反を見逃せば、安保理そのものが軽視され、平和の維持に機能しにくくなるからだ。

 北朝鮮制裁は核・弾道ミサイルの開発阻止が目的である。発射されたミサイルは飛行高度が低く、ミサイル防衛を回避する能力を備えている恐れがあるという。新型の開発を許したのなら、現行制裁では不十分ということになる。

 北朝鮮は4日にも複数の飛翔体を発射した。米朝交渉再開をにらみ軍事挑発をエスカレートさせる可能性がある。留意すべきは、緊張を一方的に高め、譲歩を引き出す「瀬戸際外交」が、北朝鮮の常套(じょうとう)手段であり、そのペースに巻き込まれると非核化での過去の失敗を繰り返すということだ。

 4日の発射で米側が取った対応は心もとないものだった。米朝間で約束した発射凍結は大陸間弾道ミサイル(ICBM)であり、問題ないとの見方も示された。

 だが、9日の発射を受け、トランプ米大統領は「誰も喜んでいない」と述べ深刻に受け止めていることを表明した。厳しい態度は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長への正しいメッセージとなろう。

 北朝鮮に求められているのは完全な非核化に向けて行動を起こすことだ。これに逆行する軍事挑発はけっして容認できない。

 安倍晋三首相は、日本人拉致問題解決のため、金委員長と「条件をつけず」に会談したい意向を示している。日本にとっては、拉致問題の解決が最重要かつ喫緊の課題である。だが、たとえ人道支援であっても、結果的に北朝鮮の核・弾道ミサイル開発に手を貸すような要求はのめない。

 拉致問題の解決のためにも、制裁を緩めるわけにはいかない。北朝鮮の未来はその先にあるのだと繰り返し強調すべきだ。

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