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【宮嶋茂樹の直球&曲球】今のフランスは10年後の日本!?

火災が発生したノートルダム寺院。屋根が激しく炎上し尖塔が崩落した=15日、パリ(AP)
火災が発生したノートルダム寺院。屋根が激しく炎上し尖塔が崩落した=15日、パリ(AP)

 いっやあ…フランスもえらいこっちゃ。パリのノートルダム大聖堂の尖塔(せんとう)や屋根の大部分が焼け落ちてしもうた。ワシがまだ中を見る前にこんな悲劇になってしもうて…パリ市民やないにしても、歴史・文化・芸術を愛する人は皆、悲しんどる。

 若いだけが取りえのマクロン大統領も、復旧を最優先すると言うとるし、すでに世界中から支援の声が上がるだけやなく、欧米の大企業や資本家から寄付金がザクザク。その額や、すでに1250億円以上(21日現在)。寺院を新築でけるぐらい集まったというやないか。

 せやけど、ちょう待ちや。確かにパリ市民の、いやフランス国民の、人類の宝でもある世界遺産の復旧は、そりゃあ急務やろ。せやけど、フランスってあの火事の直前まで、いや直後ですら、全土でデモと暴動が相次いどったんとちゃうの?

 商店を襲うたり、通りや車に放火したり、組織的破壊工作が毎週のように繰り広げられとったのに、マクロン政権はお手上げやったやん。

 そりゃあ、ブランドショップやルノーの車と世界遺産はちゃう。それでも店や車をつぶされたオーナーは、ノートルダム大聖堂が焼けるよりも悲しんだやろ。何を今さら「フランス中が泣いとる」やて?

 フランスは世界一、観光客が集まる国やで。それやのに組織的破壊工作は野放し状態。揚げ句、今回の火事も、集まりすぎた寄付金をめぐって内ゲバ、繰り広げとるらしいやんけ。

 やれ、ノートルダムの修復だけやのうて、移民や貧困層を助けるために使えやの、そんなところに使うわけにはイカンやの…。ちょっと見苦しないか?

 8年前の東日本大震災直後の日本人みたいに、こんなときにこそ他の人たちを思いやったり、困難に打ち勝つためにフランス人の絆(きずな)を強めなイカンやないか。

 いやいや対岸の火事やないで。安倍晋三首相も、日本政府も大丈夫かいな? こないなときに外国人労働者の受け入れ枠、広げて。今のフランスは、10年後の日本かもしれんど。

【プロフィル】宮嶋茂樹

 みやじま・しげき カメラマン。昭和36年、兵庫県出身。日大芸術学部卒。写真週刊誌を経てフリーに。東京拘置所収監中の麻原彰晃死刑囚や、北朝鮮の金正日総書記をとらえたスクープ写真を連発。新刊写真集に、『鳩と桜 防衛大学校の日々』。

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