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ニュース コラム

【主張】小学校の教科担任 連携し教える力の再興を

 小学校での教科担任制の導入など、新しい時代の学校教育のあり方について中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)が検討を始めた。

 学校の役割は、何よりも子供たちの心を捉える授業を通し、学ぶ意欲を引き出すことである。その実現に知恵を絞ってもらいたい。

 平成から令和へ、学校教育は転機にある。国際化に伴い英語教育の充実が求められ、来春から小学校で教科化される。IT(情報技術)社会に対応し、コンピューターを動かす論理的思考を学ぶプログラミング教育も導入される。

 小学5、6年生で教科担任制の導入が検討されるのも、現状の教員の態勢では対応しきれない背景がある。

 小学校は音楽など一部の教科を除き、クラスの担任教諭が国語や算数、理科、社会など多教科を教える学級担任制をとっている。

 さらに英語やプログラミングまで任せられるスーパーティーチャーなど、なかなかいない。

 民間の人材の活用を含めた小学校高学年での教科担任制は、子供たちの知的好奇心を刺激し、さらに学びたいと意欲を高めるうえで意義がある。

 小中一貫校はもちろん、地域によっては中学教員が小学校で出前授業を行うなど、連携して学習効果をあげている例もある。小中別となっている教員免許制度の見直しを含め、得意教科で指導力を生かせる仕組みづくりは必要だ。

 もちろん教科担任制ですべての問題が解決するわけではない。これを機会に学校の教える力を再興してもらいたい。

 児童生徒の学力が塾に支えられているといわれて久しい。保護者は学校より塾に期待している。

 学校の信頼回復のためには教員の指導力向上が不可欠だ。教員が魅力ある仕事と映り、意欲ある人材を採用、登用する思い切った制度を考えなければならない。

 併せて、閉鎖性が指摘される教員社会の発想の転換を図ってほしい。担任教諭が一人で問題を抱え込む体質が、教員の多忙感を増しているともいわれる。

 将来予測が難しい社会で重視されるのは考える力である。思考力は確かな知識に支えられる。

 その力を身につける学校の役割を改めて明確にし、家庭、地域と一体となって教育を進める態勢をつくりたい。

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