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【主張】ゴーン被告再逮捕 保釈判断は妥当だったか

 日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告が、東京地検特捜部に会社法違反(特別背任)容疑で再逮捕された。逮捕はこれで4度目だ。

 容疑はゴーン容疑者がオマーンの販売代理店側に日産資金を不正に支出し、一部が容疑者側に流れたとされるものだ。事実なら甚だしい会社の私物化である。

 ゴーン容疑者は昨年11月19日、自身の役員報酬を過少に記載したとして金融商品取引法違反容疑で逮捕された。さらに12月に同容疑で再逮捕、別の特別背任容疑でも再逮捕、起訴され、今年3月6日、108日間の勾留を経て保釈されていた。11日には、自ら記者会見することをツイッターで明らかにしていた。

 ここで問題となるのは、保釈を認めた東京地裁の判断である。

 逃亡や証拠隠滅の恐れがない場合、保釈は許可される。だが、被告が起訴内容を否認している事件で公判前整理手続きで論点が明確になる前に保釈申請が認められるのは極めて異例だった。

 しかも、オマーンなど中東を舞台とする海外での資金の流れの全容解明は捜査の途上にあるとされていた。

 弁護側は保釈後の国内住居に監視カメラを設置し、パソコンや携帯電話の使用を制限するなどの条件を提示して保釈決定に結びつけたが、関係者への接触はあらゆる手段で可能である。

 ゴーン容疑者には、日産や企業連合を組むルノーに強大な影響力がある。会見を開いて自説を述べることも、十分に関係者への圧力となり得る。そもそも、自身のツイッターのアカウントを開設した行為はどうなのか。パソコンなど通信機器の取り扱いは厳しく制限することが保釈の条件だったのではないのか。

 ゴーン容疑者の保釈は3回目の申請で認められた。長期の勾留には主に海外のメディアからの批判が強かった。外圧に屈しての保釈判断であったなら、社会の安全や公平性を守る刑事司法の目的に適(かな)わない。

 オマーンの販売代理店への不正な支出に関しては、ルノーの社内調査でも示されている。ルノーはすでにフランス司法当局へ通報したと正式に発表した。捜査は日仏両当局による新たな局面に入る。真相は、公正な捜査と公判で明らかにされるべきだ。

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