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【ソロモンの頭巾】驚異の米国教科書 長辻象平

『生物・生命科学大図鑑-未知への探求』の翻訳と出版の推進役となった柴井博四郎さん(右)と西山徹さん(長辻象平撮影)
『生物・生命科学大図鑑-未知への探求』の翻訳と出版の推進役となった柴井博四郎さん(右)と西山徹さん(長辻象平撮影)
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 ■70代パワー「生物学」を翻訳出版

 アインシュタインもいたプリンストン高等研究所などが集まる米・ニュージャージー州の中学校で使われている生物学の教科書の日本語版が出版された。

 翻訳陣は「バイオ未来キッズ」(東京都中央区)のメンバー約20人。企業や大学のバイオテクノロジーの分野で活躍してきた平均年齢70代の専門家たちで構成するNPO法人だ。

 日本では知識の暗記に傾きがちな生物学だが、米国の教科書では科学的な思考力を育てることに重きが置かれているという。

 「何としても、米国の生物の教科書の素晴らしさを日本で多くの人に知ってもらいたい」

 その熱い思いが、多くの困難を突破する力となって『生物・生命科学大図鑑-未知への探求』(西村書店・8800円+税)の出版を実現させたのだ。

 ◆内容豊富な中学生用

 「日本の教科書は知識を吸収するためのもの。それに対し、米国の教科書は知識を生み出すためのものなのです」

 翻訳出版の推進役となった西山徹さんと柴井博四郎さんは、こう語る。

 ともに味の素の研究者として活躍し、西山さんは同社副社長、柴井さんは信州大学と中部大学で教授を務めたベテランだ。

 バイオ未来キッズは、味の素中央研究所のOBを中心に大学の名誉教授らを交えた顔ぶれで構成され、将来の日本を担って立つ子供たちのために、理科教育の改革に取り組んでいる。

 翻訳のきっかけは約8年前。現在、味の素フロンティア研究所長の木村英一郎さんが米国駐在中に、ピアソンエデュケーション社(本社・英国)が出版する生物の教科書の優秀さを知ったことが始まりだ。木村さんの娘さんが通っていたニュージャージー州の中学校で使われていたのだった。

 ◆米の科学教育が身近に

 米国の教科書は、自宅に持ち帰らず、主に学校で使うのでボリュームがあるのが特徴だ。

 今年1月末に『生物・生命科学大図鑑』として翻訳出版された日本語版も968ページと重量級だが、オールカラーで写真やイラスト、図表も豊富。

 細菌から植物まで、動物、細胞と遺伝、ヒトの生物学と健康、環境の科学-の計5部で構成されている。

 内容はかなり詳しく、大学の教養課程でも十分、使えそうだ。社会人が読んでも面白くて役に立つ。

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