PR

ニュース コラム

【ポトマック通信】米中AI対決の行方

 トランプ米大統領が先月中旬、人工知能(AI)の開発強化を連邦政府に命じる大統領令に署名した。AI開発に巨額を投資し、米国に対抗する構えを見せる中国との競争を念頭に、大統領令は「米国のリードを維持する」と明記した。

 AIは、運転手を必要としない自動運転車や新薬開発などの幅広い分野で、将来の国や企業の競争力を左右するとみられている。大統領令に対する専門家の評価を総合すると、「方向性は正しいが、踏み込み不足」とみている印象だ。「具体的な財源論を欠いている」(戦略国際問題研究所のカーター氏)との意見も出た。

 以前、AI分野の米中比較で知られる元グーグル幹部、李開復氏の講演を聞いた。李氏によると、AI研究者の世界トップ1千人は68%が米国人で、中国人は6%にすぎない。ところが、自動運転車などの実用化に必要な「応用」を手掛ける技術者は、中国が圧倒的な人数を抱えている。

 家電やデジタル機器にAIを積み込む実用化段階では、「スター研究者を必要としない」(李氏)。「基礎研究」では米国が先行しても、実用化が問われる時代に入れば中国が逆転するとの見方だ。文字通り「米国のリード」をトランプ政権が守り切れるのか、今後の動向に目を凝らしていきたい。(塩原永久)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ