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【主張】竹田会長の退任 JOCは解体的出直しを

 2020年東京五輪のイメージは大きく損なわれ、日本スポーツ界の対外的信用も傾いた。統括団体のトップが、この事態を招いた罪は決して軽くない。

 東京五輪招致の贈収賄疑惑で、渦中にある日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長が任期満了の6月で退任する意向を表明した。国際オリンピック委員会(IOC)委員も辞任するという。

 フランス司法当局が正式に捜査している現状を受け、竹田氏は1月以降、捜査権限の及ばぬ日本から出ていない。IOC委員としての役割はもはや期待できず、辞任は当然である。それでもJOC会長にとどまり続ける姿勢には危機感が感じられず、理解に苦しむ。「辞任すれば疑惑を認めたことになる」という関係者の指摘は、思い違いも甚だしい。

 捜査の進展次第で、フランス当局が任期満了を待たずに訴追する恐れもある。そうなれば、日本スポーツ界の一層の混乱は避けられない。即刻、身を引くのが正しい責任の取り方ではないか。

 1月中旬に竹田氏が開いた釈明会見では、記者の質問を受け付けずに7分間で打ち切った。潔白を訴えるどころか疑念を深めた。説明責任を果たせない一点でも統括団体のトップとしてふさわしいとはいえない。

 JOCも世間の批判の声に対して感度が鈍すぎる。あの会見を開かせただけでも、JOC事務局が組織として機能していないことは明白である。現状を顧みることなく「竹田体制で東京五輪を迎えるべきだ」と強調した平岡英介専務理事の発言は無責任に過ぎた。

 竹田会長の定年延長論に便乗して「70歳未満」とした役員定年規定について事実上の撤廃を画策するなど、スポーツ界を束ねる自覚も節操も欠けている。

 国内競技団体ではパワーハラスメントや助成金の不適切受給などの不祥事が後を絶たない。背景には、理事会や事務局の機能不全が指摘される。スポーツ界の体たらくは、危機感に乏しいJOCの体質に凝縮されていることを自覚してほしい。

 JOCの次期会長には、全日本柔道連盟会長の山下泰裕氏らの名前が挙がっている。

 竹田氏を長く支えた事務局上層部の刷新を含めて、解体的な出直しが求められる。

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