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【主張】留学生の所在不明 不法就労の温床にするな

 東京福祉大が「研究生」として受け入れた留学生約700人が所在不明となっている。全体の4分の1以上というから異常な多さである。

 就学ビザが切れて不法残留している留学生もいるという。不法就労している可能性もある。

 大学という最高学府を舞台にでたらめが横行していた。許されざる事態であり、大学側の責任は極めて大きい。早急に実態を解明し、徹底した再発防止を図るべきである。

 大学には国から補助金も出ている。研究生を大量に受け入れた学校経営に問題はなかったかについて、文部科学省は指導監督を強化しなければならない。

 東京福祉大では平成28年度から正規の学部へ入学するための準備課程として、日本語を学ぶ外国人を「研究生」として受け入れている。1年間で修了し、試験を受ければ正規の学部に進学できる。

 こうした学位取得課程に属さない非正規学生を受け入れる制度が就労目的で来日する外国人の抜け道になっていなかったか。外国人にとっては語学勉強を装った就労の隠れ蓑(みの)になり得よう。

 同大は30年度、社会福祉学部でベトナムや中国などから2627人を受け入れたが、所在不明で除籍された研究生は688人に上った。退学した研究生を含め、1年間の課程を修了できなかった学生は1001人に上った。

 非正規学生を「金のなる木」とみていたのではないか。同大は28年度に研究生の募集を始めてからの3年間で学費収入が約12億円増えた。私立学校振興助成法に基づく国の補助金は、29年度に約4億3400万円に上る。

 文科省は学校側から詳しく事情を聴くべきである。すでに法務省入国管理局や会計検査院も調査に乗り出している。同院には、国の補助金が適切に使われているのかをきちんと調べてほしい。

 少子化で日本人学生が減り、経営に苦しむ学校法人は多い。今回のケースは氷山の一角ではないのか。28年には茨城県取手市の専門学校が定員の約3倍に当たる約890人の留学生を受け入れていたことが発覚した。その多くは就労目的で、学校側は入管に出席率を水増しした書類を出していた。

 学校の運営資金を獲得しようとして安易に留学生を増やす。それが不法就労の温床になり得ることを厳しく認識すべきである。

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