PR

ニュース コラム

【主張】北「交渉中断」警告 揺さぶり退け圧力強化を

 北朝鮮の崔善姫外務次官がAP通信などとの記者会見で、2月末の米朝首脳会談において米側が出した非核化の要求は受け入れられないとし、交渉中断を警告した。

 崔次官は、金正恩朝鮮労働党委員長が核実験と弾道ミサイル発射の中断を再考することもあり得るとの認識も示した。

 米国を揺さぶって譲歩を引き出したいのだろうが、見せかけの強硬姿勢にすぎない。

 ポンペオ米国務長官は会見で、北朝鮮が核実験・ミサイル発射の中止を続け、非核化交渉に応じるよう促した。北朝鮮の脅しに動揺せず、完全な非核化を追求する方針を堅持しているのは妥当だ。

 北朝鮮は「交渉中断」の言葉とは裏腹に、対米交渉を熱望している。崔次官が、ポンペオ氏とボルトン米大統領補佐官を非難しつつ、トランプ米大統領と金委員長の良好な関係を指摘したのはその表れにほかならない。

 日米が主導する制裁で苦境に立ち、その解除を望む北朝鮮は交渉の席に戻るしかない。米国が安易に譲歩する必要はない。

 北朝鮮が最近、長距離弾道ミサイルの発射場を復旧させたり、ミサイル製造工場を稼働させる動きをみせたりしたのも、対米交渉を有利に進める思惑からだろう。

 トランプ政権は軍事的選択肢を捨てていない。核実験・ミサイル発射を再開すれば、金委員長は破滅への道を歩むことになる。

 2月末の首脳会談で、北朝鮮は寧辺核施設廃棄の約束と引き換えに、経済制裁の大部分を解除させる取引を狙っていた。だが、トランプ大統領は応じなかった。

 北朝鮮は、寧辺以外にも多くの核・ミサイル製造施設を持ち、生産済みの核兵器や核物質、ミサイルを地下施設に隠匿している。

 米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表は11日、北朝鮮が非核化措置を小出しにする都度、見返りを与える段階的対応はしないと表明した。1994年の米朝枠組み合意など、段階的に非核化を図る約束を何度も破り、核開発をしてきたのが北朝鮮だからである。

 核兵器などすべての大量破壊兵器とあらゆる射程の弾道ミサイルについて、完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄(CVID)が実現するまで国際社会は制裁を緩めてはならない。むしろ、洋上密輸の「瀬取り」の監視も含め対北圧力を強化すべきときにきている。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ