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【耳目の門】(6)石井聡 がん闘病 池江璃花子選手をどう励ます

再びこの笑顔に出会えるまで見守りたい=平成30年8月24日、インドネシア・ジャカルタのアクアティックセンター(納冨康撮影)
再びこの笑顔に出会えるまで見守りたい=平成30年8月24日、インドネシア・ジャカルタのアクアティックセンター(納冨康撮影)
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 本題に入る前にひとつ。統計不正問題の折も折、基幹統計の一つ「家計統計」を作る家計調査の対象世帯に当たった、と知人から知らせがあった。これから半年間、買い物のレシートを見返しながら、毎晩、家計簿をつけるという。

 買ったものの品名や個数に加えて重量も記入する。牛乳や飲料水なら見当がつくが、野菜などの場合は少し手間だ。定期的に回収があるので、さぼれない。

 対象となった大概の人は、負担を感じながらも黙々と取り組んでいる。その集大成が国家の統計にまとめられ、世の中に役立つと信じるからだ。

 信頼関係が壊れれば、制度は根本から崩れかねない。政府の担当者は思い起こしてほしい、と思った次第である。

「正解」は難しい

 さて本題。1カ月前に競泳女子のエース、池江璃花子選手が白血病であることを公表し、まだ18歳という年齢もあって国民は大きな衝撃を受けた。

 そのすぐ後に、タレントの堀ちえみさん(52)が舌がんを明かし、「進行度合はステージ4で転移がある」などと率直に説明した。がん闘病への関心が改めて高まっている。

 これに前後して、歌手の野口五郎さん(62)や女優の八千草薫さん(88)も、それぞれ自身のがんを公表している。

 がん患者の多さを実感するとともに、闘病を公表する人が増えている印象を持つ。がん患者になんと言葉をかけたらよいか。長く議論されてきた問題に国民は再び向き合っている。

 池江選手にどう接すべきかについては、手前みそながら本紙の主張(2月14日付)が明快に書いている。

 〈まず、治療が優先である。その結果、来年の東京五輪に間に合えば、大きな拍手を送る。間に合わなくても、復帰を温かく見守る。そうありたい。〉

 闘病への決意を示す池江選手らの言葉は力強い。

 「私だけでなく、同じように辛い思いをしてる方たちにも、本当に希望を持たせて頂いてます」

 ツイッターの書き込みは、同じ病気を持つ人々を率いる勇者のような風格を感じさせる。それでも、治療開始後と思われる「しんどいです」「でも負けたくない」といったツイートを目にすると胸がつぶれる思いがした。

 自らを鼓舞するように闘病を公表する人もいれば、他人に病名を知られたくない、激励されるのも遠慮したい、と思う人もいる。「これが正解」という接し方は見つけにくい。

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