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【ソウルからヨボセヨ】韓国の「声なき声」

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三・一独立運動記念日に演説する韓国の文在寅大統領=1日、ソウル(AP)
三・一独立運動記念日に演説する韓国の文在寅大統領=1日、ソウル(AP)

 日本で日米安保条約反対のデモが盛り上がり学生や労組、知識人などの政府批判が強かった1960年当時、反対の矢面に立たされていた岸信介首相は「私には声なき声が聞こえる」といって世論の多数は自分を支持していると反論した。この発言に反発する「声なき声の会」という市民団体もできて話題になるなど、歴史に残る言葉となった。

 表に出ない多数といういわゆる「サイレント・マジョリティー」の話だが、韓国では今、文在寅(ムン・ジェイン)政権の社会主義的な国内政策や対北融和策にいら立っている保守系の世論が「声なき声」になっているようだ。

 というのは「三・一独立運動100年記念」の際、ソウル中心部で行われた保守派による文政権批判の集会・デモの参加者は、政府主催の記念行事に集まった人数より多かったにもかかわらず、マスコミからはほとんど注目されなかったからだ。特にテレビが政府の影響下にあるため、映像的には無視に等しかった。

 この「声なき声」が今、多数かどうかはさだかではないが、無視されている保守派の不満がたまりつつあることは間違いない。彼らは自分たちが人生をかけて築いた韓国の現代史を文政権が否定し、一方で北朝鮮支援に血道を上げていることに我慢ならないのだ。保守の動向にも目を向けたい。(黒田勝弘)

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