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【主張】JOC竹田会長 体制刷新を議論すべきだ

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 招致をめぐる贈賄疑惑で捜査が進む2020年東京五輪を、十分な議論もないまま現体制で迎えていいのか。日本オリンピック委員会(JOC)が、竹田恒和会長の続投を前提に「就任時70歳未満」とする理事の定年規定に一部例外を設けようとしている。

 会長10期目となる71歳の竹田氏は国際オリンピック委員会(IOC)委員を兼ねており、慣例通りなら、理事留任に定年は適用されない。

 だが、日本ボクシング連盟など相次ぐ不祥事が示すように、トップや理事の多選は権力集中や組織腐敗を招きやすい。ガバナンス(組織統治)強化の観点から定年延長の根拠は明文化すべきだ。

 あきれるのは、JOCが他の理事についても定年撤廃を検討していることである。

 競技団体が守るべき指針「ガバナンスコード」を取りまとめるスポーツ庁の鈴木大地長官は「(人事が)よどんではいけない。後継者をつくりながら持続的に組織をいい形で運営していくには、ある程度の規制があってもいい」と述べている。

 JOCの方針は、この流れに逆行するもので、統括団体としての見識を疑わせる。

 平岡英介専務理事が「竹田体制で東京五輪を迎えるべきだという意見は非常に強い」と続投を支持した発言にも耳を疑う。いつ、誰が、どんな議論をしたのか、明らかにすべきである。

 竹田氏以外にも70歳を超える理事は複数おり、JOC内には「理事に残れば東京五輪の開会式で行進できる」との皮肉も聞かれる。その文脈で定年撤廃が語られるなら、組織の私物化だろう。到底、容認できない。

 平成24年には、JOC事務局長の経験もあるJOC理事が助成金の不適切受給で辞任し、その後も傘下の競技団体でカネをめぐる不祥事が続いた。昨年はレスリングや体操でパワーハラスメントが露見した。いずれも竹田体制下で起こった事案である。

 五輪招致疑惑で竹田氏は「いかなる意思決定プロセスにも関与していない」と潔白を訴えたが、責任、実務能力の欠如を認めたに等しい。それでもJOCが現体制にこだわるなら、理事会は明確な根拠を示してほしい。体制刷新の可能性も含め、腰を据えた議論がなされるべきだ。

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