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【解答乱麻】すべてを包み込む日本の神道 日本漢字能力検定協会代表理事会長兼理事長・高坂節三

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美しい新緑に覆われる糺の森=京都市左京区
美しい新緑に覆われる糺の森=京都市左京区

 今年9月、日本で初めてラグビーのワールドカップ(W杯)が開催される。従来、日本では大学ラグビーや社会人のラグビーに比べ、W杯は一般になじみが薄かったかもしれない。しかし、前回W杯では強豪の南アフリカに劇的勝利をおさめた。今般、日本開催を得て日本のラグビーも急速に力をつけている。ホームチーム・アドバンテージも考え合わせれば、その活躍が期待されている。

 世界遺産である京都の下鴨神社を囲む鎮守の杜「糺(ただす)の森」に、「ラグビーの神様」を祀(まつ)る祠(ほこら)がある。先日の「論説委員 日曜に書く」(3日付)で取り上げられていたので、ご存じの方もいるだろう。

 参道の西側に並行してつくられた馬場の中ほどに、比叡山を思わせるような2メートル近い巨石がある。

 「第一蹴の地」と彫られたこの石碑は、明治43年にこの場所で旧制第三高等学校(現京都大学)生が初めてラグビーボールを蹴ったというエピソードにちなむ。旧制三高と慶応義塾が関西で初めてラグビーの試合をした関西ラグビー発祥の地とされ、記念して石碑が建てられたという。

 石碑の横には「雑太社(さわたしゃ)」が建てられている。御祭神の「神魂命(かんたまのみこと)」は、魂の発意が球に通じることから球技の神とされる。

 旧社殿の老朽化などから、摂社三井神社に仮に遷されていたが、平成29年11月、W杯を迎えるのを機会に新設された社殿に遷座され、多くのラグビー関係者が参拝に訪れている。

 サッカーでは「八咫烏(やたがらす)」が勝利を導く守り神として知られている。日本サッカー協会のシンボルマークで、代表ユニホームに描かれている。三本足の八咫烏は、神武天皇の東征で道案内役とされ、熊野那智大社など熊野三山に祀られ、必勝祈願に訪れるサッカー関係者らも多い。

 海外にラグビーやサッカーの神様が存在するかどうか、モニュメントとか殿堂という名前の記念すべき場所はあるが、そこに神が鎮座するのかどうか。

 先日他界した哲学者の梅原猛が「日本文化の原理は『草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)』である」と晩年に総括したように、日本人は伝統的に自然のものを尊び、崇敬の念を抱いてきた。

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