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【主張】五輪の渋滞対策 全体像を示して協力促せ

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 来年夏に迫った東京五輪・パラリンピックの渋滞対策として、東京都心を走る首都高速道路の通行量抑制策の検討が始まった。時間などを区切って通行料金を引き上げる「ロードプライシング(料金変動制)」の採用が浮上している。

 五輪期間中には競技会場が集中する東京都心部で深刻な渋滞が予想されている。大会を円滑に運営するためには徹底した渋滞対策が不可欠だ。

 産業界を含め国民から広く協力を取り付け、準備を促すためにも早期に渋滞対策の全体像を示さねばならない。

 首都高の通行料値上げは当然だが、一般道における渋滞対策も講じる必要がある。交通需要を抑えるため、都心部への車両乗り入れの規制なども検討すべきだ。

 東京臨海部に位置する五輪選手村から競技会場が集中する都心部までは、首都高が主要な経路となる。選手や関係者を運ぶ車両は約6千台と見込まれる。平日の首都高の交通量は1日約110万台だが、観客や観光客らの車両も都心に流入すれば、首都高の渋滞は避けられない。

 このため、大会中の渋滞対策として検討されているのが首都高の通行料の一時的な引き上げだ。首都高中央環状線の内側を中心に日中の料金を2倍程度にまで値上げし、夜間は割り引くことで日中の交通量を抑制するのが狙いだ。具体的な検討を急ぎ、利用者に周知を図ることが重要である。

 東京都心部を迂回(うかい)する東京外かく環状道路(外環道)や首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の整備が進んでおり、首都高への流入車両は減少傾向にある。具体的な渋滞対策の全体像を早く示し、五輪期間中は営業や工場操業の自粛を促すなど、産業界に徹底した協力を取り付けることを求めたい。

 都心部への車両乗り入れを規制する以上、鉄道やバスなど公共交通機関は充実させねばならない。大会期間中は臨時列車を編成するなどの対策が欠かせない。観光客らのために都心部では鉄道を終夜運転させるなどの取り組みも検討すべきだ。民間企業は知恵を出し合うときである。

 東京五輪・パラリンピックは国を挙げた一大イベントである。国民は1カ月程度の都心部での交通規制は受け入れてくれると信じたい。その理解と協力を促す努力を怠らないでほしい。

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