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【主張】レオパレスの欠陥 住人の不安解消に努めよ

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 アパート大手の「レオパレス21」が管理する賃貸物件をめぐり、新たに延べ1324棟で、天井の耐火不備など建築基準法違反の疑いがあることが判明した。同社は最大で約1万4千人に転居を求め、改修工事などを実施する。

 安全基準を満たさない手抜き工事でアパートを次々に建設し、入居者を広く募集していたのである。許されない事態だ。徹底した安全対策を急がなければならない。

 住人の転居や住み替え費用に加え、建物オーナーに対する賃料も同社が負担するというが、当然である。まもなく年度末を控えた引っ越しシーズンが本格化し、運送業者の確保が難しくなる。その手配などを含めて、混乱の回避にも全力を挙げてもらいたい。

 同社が運営するアパートをめぐっては、以前から法令違反などの問題が指摘されていた。情報開示を含めた対応の遅れで影響が広がった。国土交通省は同社を厳しく監督するだけでなく、全国のアパートの点検などにも取り組むべきである。

 レオパレスは昨年、施工不良の物件があると公表し、3万9千棟を調べてきた。今回は33都府県の物件で建築基準法違反の疑いがあり、うち641棟は天井裏に仕切り壁がないなど耐火基準を満たしていなかった。これらは危険性が高いとして7782人に早期転居を求め、改修工事に着手する。

 断熱材の不使用など、他の施工不良が見つかった物件の住人にも段階的に引っ越しを求め、補修などを行う。同社のアパートは家具と家電があらかじめ付くなど、身軽に入居できるのがうたい文句だった。住人の不安を解消するには丁寧な説明が欠かせない。

 深山英世社長は「作業効率を上げるのが一番の狙いだった」としたが、本当にそうなのか。欠陥が判明したのは、同社が急成長した20年ほど前に建てた物件に集中している。杜撰(ずさん)な工事で建設費用を浮かせていた疑いもある。今後も徹底した調査が必要だ。

 同社は地主にアパートを建設してもらい、それを一括して借り上げるサブリース契約で業容を拡大してきた。法令違反が発覚した物件のオーナーも大きな被害を受ける。最近では家賃保証をめぐるトラブルも多発している。国交省はこれを契機に、サブリース業者の指導も強めてほしい。

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