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【主張】トランプ氏演説 北朝鮮に真の非核化迫れ

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 トランプ米大統領が年頭の一般教書演説で、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との再会談を2月27、28の両日、ベトナムで行うと表明した。

 気がかりなのは、トランプ氏が金氏と会うと言うだけで、会って何をしたいのか、明言しなかったことである。

 北朝鮮の真の非核化へ向けた覚悟こそ、大統領の口から聞きたかった。「金氏とは良い関係」というばかりでは、いかにも心もとない。

 トランプ氏は、北朝鮮が核実験やミサイル発射を行っていない現状を外交成果として強調し、「私が大統領に選ばれていなければ本格的な戦争になっていただろう」とも述べた。

 軍事力を含む米国の強い圧力が北朝鮮に危険な挑発をやめさせ、金氏を交渉のテーブルに着かせたことは事実である。だがそれは、初の米朝会談があった昨年6月の状況だ。

 問題はその後である。非核化へ向けた具体的な進展はなく、北朝鮮は核や弾道ミサイルを保有したままで、脅威は減じていない。

 2度目となる米朝会談では、北朝鮮に全ての核戦力の申告、検証を受け入れさせるなど、完全な非核化に向けた具体的な行動を引き出さなくてはならない。

 北朝鮮は米側に「相応の措置」を求めている。体制保証や制裁緩和を指すとみられる。段階的に見返りを与えれば圧力が緩み、核・ミサイルの温存につながる。

 安倍晋三首相は、米朝再会談前にトランプ氏と電話会談を行う意向を表明した。安易な取引に応じぬよう念を押すとともに、中距離ミサイルの廃棄や、拉致問題の全面解決に向けた協力も取り付けてほしい。

 中国についてトランプ氏は「米国の知的財産を長年盗んできた」と非難し、「真の構造的変化を求める」と強調した。2月末には習近平国家主席との会談も予定されており、通商交渉が最大の関心事なのだろう。

 ペンス副大統領は先に、中国の一方的な海洋進出や「借金漬け外交」ともいわれる途上国へのインフラ輸出など、あらゆる分野で中国の不当な行為を批判した。米中は「新冷戦」とも呼ばれる全面対決の局面を迎えている。そうした状況にどう向き合うか、トランプ氏の言及がなかったことも極めて残念である。

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