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【主張】韓国が「石油」供給 対北制裁破りに大義なし

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東シナ海での「瀬取り」が疑われる北朝鮮船籍のタンカー(左)と船籍不明の小型船舶=1月18日(防衛省提供)
東シナ海での「瀬取り」が疑われる北朝鮮船籍のタンカー(左)と船籍不明の小型船舶=1月18日(防衛省提供)

 北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議違反がやまない実態が、履行状況を監視している安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの調査で明らかになった。

 とりわけ、見過ごせないのは、韓国が安保理に届けず、昨年開設した北朝鮮・開城の南北共同連絡事務所向けに、石油精製品を提供した事例である。

 日米韓の結束こそが北朝鮮への有効な圧力であるはずだ。韓国の半ば公然の制裁破りは日米や国際社会に対する裏切りに等しい。

 約340トンの石油精製品が運びこまれたという。昨年4月の南北首脳による板門店宣言や、宣言にある経済協力、それらを含めた南北融和の推進が「大義名分」になっているのだとすれば危うい。

 安保理決議は、北朝鮮の輸出入や労働者の雇用などを厳しく禁止・規制しており、経済協力は手足を縛られた状態にある。南北の宣言を忠実に実行すれば、決議に抵触するのは自明のことだ。

 韓国は個々の経済協力案件について安保理に許可を求めたり、米国と設置した専門の委員会にはかったりしてきた。開城でなぜ、決議違反があったのか。韓国の文在寅政権には、明確な説明が求められる。

 パネルの調査はさらに、北朝鮮が外貨獲得のため中国の業者に漁業権を売却したり、洋上で積み荷を移し替える「瀬取り」の密輸で石油精製品を搬入するなど、制裁逃れの横行を浮き彫りにした。

 日本をはじめ、全ての国連加盟国が目を光らせるべきだ。漁業権売買を放置する中国など、制裁決議を軽んじる国には、態度を改めるよう迫らねばならない。

 安保理決議は、北朝鮮の核を含む大量破壊兵器とその運搬手段である弾道ミサイルを国際の平和と安全への脅威だとし、廃棄するよう要求している。制裁はこれをのませるための手段である。

 制裁逃れに手を貸すことは、北朝鮮の核・ミサイルの脅威を増大させる行為である。そうした脅威がなくなることが制裁解除の絶対条件である。

 米朝再会談は2月末にも見込まれるが、北朝鮮が非核化に動き出すかどうか懐疑的な見方が強い。トランプ米大統領に求めたいのは、制裁の解除、緩和を安易に取引の材料に使わないことだ。米国や国際社会の圧力がこれまでの交渉を支えてきたのである。

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