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【ソロモンの頭巾】長辻象平 アホウドリ完全復活 長谷川博さん、「準漂流者」42年の研究完了

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鳥島南東部の傾斜地のコロニーでアホウドリ(右上の白い点)の群れを観察中の長谷川博さん。ひなに足環をつけるときには、この崖をザイルで下りる (長谷川さん提供)
鳥島南東部の傾斜地のコロニーでアホウドリ(右上の白い点)の群れを観察中の長谷川博さん。ひなに足環をつけるときには、この崖をザイルで下りる (長谷川さん提供)

 マラソンランナーは42・195キロを走る。

 東邦大学名誉教授で鳥類学者の長谷川博さんは、42年間のフィールドワークを昨年末に完遂した。

 毎年、絶海の孤島の鳥島に渡り、アホウドリの生態研究と保護活動によって、この優美な大型海鳥の群れを絶滅の淵から復活させたのだ。

 アホウドリの「総個体数」と「繁殖つがい数」はついに、自立可能な5千羽と1千組の大台に乗った。野外研究の世界で打ち立てられた雄大な金字塔である。

 「絶滅宣言」から

 鳥島は東京から南に580キロ、伊豆諸島の最南部に浮かぶ直径2・5キロの火山島だ。幕末にジョン万次郎らが漂着したことで知られる無人島で、アホウドリの一大繁殖地だった。

 だが、明治になると輸出のための羽毛採取が始まり、十数年で数百万羽のアホウドリが殺された。

 繰り返された乱獲で、第二次大戦後の1949年にはアホウドリの絶滅宣言が出されるに至った。

 幸運にも、その2年後に約10羽の生き残りが見つかり、それらが現在の復活につながる細い命の糸になったのだ。

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