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【主張】ソフトバンク上場 インフラ担う責務果たせ

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 ソフトバンクグループの国内通信子会社であるソフトバンクが、東証1部に上場した。久々の大型上場だが、初値は公開価格を下回り、終値は200円以上下げるなど軟調な株式市場を象徴する厳しい船出となった。

 同社は高い配当政策を掲げ、個人投資家らの注目を集めている。だが、主力の携帯電話事業には社会の基本的なインフラとして高い公共性が求められている。その責務を忘れてはならない。

 6日に発生した同社の通信障害では、3千万件以上の回線に影響が出た。上場を機に、過度に収益を追求して通信設備の保守点検などがおろそかになるような事態は本末転倒である。

 次世代通信規格に対応する新技術の開発を含め、利用者のためにも通信事業の価値を継続的に高めてもらいたい。

 今回の上場で、親会社のソフトバンクグループは、新規上場では過去最大規模となる約2兆6千億円を調達したという。通信子会社の上場に伴い、ソフトバンクグループは投資会社としての比重がさらに高まることになる。

 その親会社は、現在も多くのソフトバンク株を保有する筆頭株主のままで、子会社の経営に大きな影響を与える立場だ。

 そこで懸念されるのは、これが「親子上場」であり、両社の利益が相反しかねない点だ。一般株主の利益を保護するためにも、ソフトバンクには独立した高い企業統治が求められよう。

 同社の経営環境は決して楽観できる状況ではない。

 政府は高い携帯電話料金を問題視し、携帯各社に値下げを促している。来年には楽天も新規参入を計画している。

 ソフトバンクも利用者に分かりやすく透明性のある料金プランを提示し、健全な競争を通じて料金引き下げにつなげてほしい。

 政府は安全保障の観点から、華為技術(ファーウェイ)など中国製の通信機器を政府調達から排除する方針を打ち出した。ソフトバンクは現行の通信規格で中国製品を採用しているが、次世代規格では中国製を排除するという。安全な環境を確保するため、政府方針に同調するのは当然である。

 そうした取り組みを通じて企業価値を高めることが市場の評価につながり、最終的に株価にも反映されるはずである。

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