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【北京春秋】狙われる携帯電話

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春節を前に中国や台湾などから多くの観光客が来日した関西国際空港=2016年2月5日(前川純一郎撮影)
春節を前に中国や台湾などから多くの観光客が来日した関西国際空港=2016年2月5日(前川純一郎撮影)

 新年の足音が近づいてきたが、中国で春節(旧正月)前に猛威を振るうのがスリだ。彼らも帰省して豪勢な新年を迎えるために、戦果を求めて慌ただしい雑踏で獲物をつけ狙う。

 ところが、この“負の風物詩”に異変が起きている。モバイル決済が急速に普及し、財布や現金を持ち歩く人が減っているためだ。以前は背中のリュックサックから財布などを盗まれるのを恐れて、反対のおなか側にかけて出歩くスタイルが主流だったが、最近はかなり少なくなった。

 人々が財布を持ち歩かなくなった分、ターゲットになっているのが携帯電話。鉄道や駅構内での事件などを処理する北京鉄路運輸法院(裁判所)によると、2017年に携帯電話を盗まれた被害件数は前年比で倍増したという。盗難品をさばく闇のルートがあり中古市場に流れている。

 先日、北京の空港の売店でレジに並んでいたらモバイル決済装置が故障したらしく、現金派の私を除く前後の3人が買い物を諦めた。出張や旅行など飛行機で遠出する際にも小銭すら持っていないわけだ。いまさらながらキャッシュレス化の徹底ぶりを実感した。

 ただ便利さには落とし穴があるのも世の常。生活の大部分を依存する携帯電話を盗まれたときの絶望感と無力感は想像に難くない。(西見由章)

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