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【ポトマック通信】大国角逐のはざまで

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中国の習近平国家主席(右)を出迎えたアルゼンチンのマクリ大統領=2日、ブエノスアイレス(ゲッティ=共同)
中国の習近平国家主席(右)を出迎えたアルゼンチンのマクリ大統領=2日、ブエノスアイレス(ゲッティ=共同)

 アルゼンチンのブエノスアイレスで1日まで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議は、外交や貿易分野での米国と中国の対立が隠れた主題となった。G20最終日に議長国が行う記者会見は、当たり障りのない会議総括の言葉が並ぶものだが、今回のマクリ大統領の会見にはドラマがあった。

 「中国からの投資を脅威だとは思わない。むしろ成長を生み出す機会になる」。南米で存在感を増す中国に関する質問に、マクリ氏はそう回答。アルゼンチンを中国への対抗軸に組み込もうとするトランプ米政権の思惑をよそに、翌日2日に国賓として迎えた中国の習近平国家主席との会談に期待感を表明した。

 2015年に発足したマクリ政権は国際市場への復帰を目指して改革を推進。国際通貨基金(IMF)や米国のお墨付きで金融支援を得て、通貨危機をしのいできた。米国の裏庭である中南米で、ベネズエラなどの強権政府が中国に接近する中、アルゼンチンは、いわば西側市場経済の“優等生”を目指す存在。その同国が2日の中国との首脳会談で、農産物の貿易拡大などの関係強化で合意した。

 大国の角逐のはざまでバランス外交を展開する中小国のたくましさには目を見張る。中国の覇権を抑えにかかる米外交政策には、多くのハードルが待っているようだ。(塩原永久)

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