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【主張】勤労感謝の日 働く人に正当に報いたい

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 働くことの意義とありがたさを確認する日としたい。

 祝日法は勤労感謝の日を、「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」と説明している。

 働くことで誰もが社会に尽くしている。誰しも、物やサービスを提供してくれる誰かの労働に支えられている。

 金銭的な対価がなくても、家事やボランティアも人に尽くす貴重な労働である。それぞれの勤労に感謝しよう。

 同時に、働く全ての人が正当に報いられているか、考えてみる必要がある。

 6月に働き方改革関連法が成立した。正規と非正規労働者の待遇格差を改善する「同一労働同一賃金」などが盛り込まれている。同じように働く人に同じように報いることは自明の原則のはずだが、現実はそうではない。

 最近は働く高齢者も目立つ。平成25年施行の改正高年齢者雇用安定法により、社員が希望すれば65歳まで働けるよう企業は義務づけられた。多くの企業が定年後の継続雇用を取り入れている。しかし待遇は悪くなることが多い。

 最高裁は定年後の賃下げは容認したが、手当の不合理な格差は認めなかった。企業は同一労働同一賃金の原則に立って極力、勤労に正当に報いる必要がある。

 政府は継続雇用を70歳まで引き上げる方向で検討している。人生100年時代といわれ、深刻な人手不足が続く中、経験豊かな高齢者には今後もがんばってほしい。現役世代の正規、非正規の不合理な格差を是正しなければならないのも無論である。

 過労死や上司によるパワーハラスメントなど日本の職場には、なおひどい状態が見られる。国や地方自治体が障害者の雇用数を水増ししていた問題も明らかになった。いずれも働く人の尊厳を傷つけるものだ。国民が互いに感謝し合う状態にはほど遠い。

 勤労感謝の日は、昭和23年に祝日法ができるまで、天皇が新穀を神に供えて感謝する新嘗(にいなめ)祭の祭日だった。今も宮中で祭儀が行われ、多くの神社で祭事がある。

 日本人は農耕民族として協力して仕事に当たり、その実りをみんなで喜んできた。そんな民族の精神をこの日に思い出し、働く人が心から生産を祝い感謝し合える社会を築く原動力としたい。

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