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【石平のChina Watch】「15年間で輸入額40兆ドル」とは、習近平主席の単なる「ホラ吹き」だ

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 しかし外国からの輸入を増やすには、まずは手持ちの外貨(すなわち外貨準備高)を増やさなければならない。確かに中国は今、「世界一」という巨額の外貨準備を持っているが、今後それがさらに増えていく可能性はほとんどない。

 なぜならば、一国が稼ぐ貿易黒字が、その外貨準備の源となるのだが、中国の貿易黒字の6割は実は、対米貿易から稼いでいる。そして今後、米国との貿易戦争が長引くと、中国の稼ぐ貿易黒字が確実に減っていくから、手持ちの外貨が減少することはあっても、今以上に増えることはまずない。

 その一方で、米国との貿易戦争において、中国の人民銀行が人民元の急落を防ぐために断続的に元買い・ドル売り介入を繰り返していかなければならない。これでは外貨準備の減少はさらに加速化するに違いない。

 現に、貿易戦争開始後の今年8月から、中国の外貨準備は3カ月連続で前月比での減少となり、10月末の外貨準備は前月末より339億ドルも減った。もちろん今後もこのような傾向が続くはずだ。

 そうなると中国はこれから、外国からの輸入を大幅に増やしていくのはまず不可能だ。習主席が示した「15年間で輸入額40兆ドル」の見通しは単なるホラ吹き、習主席流の「買う買う詐欺」にすぎない。

                  ◇

【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年、中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

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