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【北京春秋】いつの間にかなくなった国営テレビの「尖閣」天気予報

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最近は「静かな」?尖閣諸島=平成23年11月(鈴木健児撮影)
最近は「静かな」?尖閣諸島=平成23年11月(鈴木健児撮影)

 中国の天気予報は気象の動向だけでなく、当局の政治的思惑を探るツールといえるかもしれない。

 2012年9月11日、日本政府が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化したその日から、中国国営中央テレビ(CCTV)は尖閣周辺海域の天気予報を始めた。アナウンサーが声高に釣魚島(尖閣諸島の中国名)の名を呼び上げ「自国の領土」だとアピールするのを見て、当時北京に留学していた筆者は、あまりの準備の良さに目が点になったものだ。

 あれから6年余り。先月には日本の首相として7年ぶりに安倍晋三首相が公式訪中し、冷え込み切った日中関係は雪解けに向かっている。今や「釣魚島」の予報が読み上げられることはほぼない。たまに主要都市に交じりあっさりと文字だけ報じられる程度だ。

 もっとも、中国の指導部は尖閣をあきらめたわけでも、日本に配慮しているわけでもない。対日改善を進める中で反日ナショナリズムが燃え上がっては都合が悪いという国内事情によるものだろう。

 中国当局は12年5月には、当時フィリピンと艦船同士のにらみ合いが続いていた南シナ海のスカボロー礁なども新たに天気予報の地点に加えた。現在は尖閣よりも、南シナ海の各諸島の天気予報のほうが目立っている。(西見由章)

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